今井雅宏 無料コラム

2023.3.25 更新

*前日予想と違って、不定期だがほぼ毎週出走馬確定前に行っているMの次週重賞データ分析コーナー。

前週のデータ分析を回顧し、当週の重賞を過去数年にわたってデータ分析しています。

出走馬確定前に分析しているので、今回の出走馬ではなく、あくまで近年の連対馬、人気で凡走した馬のステップを解析し、そのレースの質(特徴)を読み解くと同時に、Mにおけるデータ分析手法の実践を通し、その習得を目指したコーナーになります。

新たに編集S君の予想と、それに対する今井氏のワンポイントアドバイスコーナーが付いて、重賞分析がさらに使いやすく、増量パワーアップ!


2023.3.25 更新

高松宮記念データ分析

編;今週もフラワーCで幻の万馬券2点目とか、いろいろと事件がありました(笑)。終わってみれば400倍台を2レース的中したりなど、圧倒的なプラス回収でしたし馬券的には良かったですね。ここ一ヵ月くらいでみても、圧倒的な回収率を記録してますし、随分稼がせて貰ってます。

今;勝負レースで400倍が当たったのは何よりだったよね。

編;勝負レースは3週連続万馬券1点目的中のあと、1週おいてまた大きいのですもんね。エンジンが掛かりっぱなしです。先週の主な的中ですが、その鳴門Sが馬単3940円2点目的中で、3連単41950円の4万馬券も的中でした。準勝負レースは中京2Rで馬単1560円を1点目的中で、3連複万馬券、3連単4万馬券も的中ですね。フローラルW賞でも馬単4890円を2点目的中、3連複も的中して、3連単万馬券も的中でした。あと中京2Rも馬単3060円が1点目的中で3連単も的中、阪神大賞典も馬単1点目的中で、今週もズバッと馬単2点目以内の的中ラッシュが続いて5レースもありました。

今;毎週話している通り、如何に3点目以内、特に1,2点目を絞って買うのが重要かということだよね。あとは人気薄や馬体重、馬場が合ってるレースに流す形だね。

編;午後の勝負レースは相変わらず圧倒的ですが、ここのところ午前中のダートがもの凄いことになってます(笑)。今週も30倍と15倍が1点目的中、先週も36倍が1点目的中、2週前が69倍、3週前が70倍を、それぞれズバッと◎〇の1点目的中です。午前中のダートなんてそんなに予想してるわけではないので、1点買いの回収率は殺人的になりますよ。今年は3連単ですが午前中のダートで1300倍も1点目で当ててますし。「競馬王で書いた短距離ダートの狙い方を読んでおけ」って今井さんが珍しく言うもんで、見つけて読んでおきました(笑)。ただ、自分で出来るかどうかは自信ないですけどね~。

今;簡単に言うと芝質のダートレースを狙うのと、ハイペースの多頭数を狙うということだね。そうすると理論的に万馬券が1,2点目で当たるという話になるよ。ただ芝も含めて3連単の万馬券もかなり当たってるでしょう?

編;そうですね。今年の勝負レースだけ見ても、いきなり金杯で400倍台、翌日は中京で886倍、ダイヤモンドSで12万馬券、大阪城Sで10万馬券、今週も400倍で、400倍以上がかなり当たってますもんね。勝負レースは一日3レースで、今井さんの場合は3連単でも21点買いまでなので、凄い回収率になっちゃいますよ。

今;少し3連単が当たるような予想に変えてるのもあるんだよ。

編;というと?

今;予想するレースを選ぶときの基準は、買いたい馬が1頭いて他の人気馬が危ないパターンが第一になる。基本、本命の期待値が高いかどうかで予想してるから、この形が理想だよね。ただこの形は3連単だと結構当たらない。危ない馬が多くて本命が買いたい馬の場合、本命が走る可能性は高くなるけど、相手が狂いやすいよね。本命以外はみんな危ないわけだから、相手はだいたい展開という不確定要素で決まっちゃうんで。ということで、走れる馬が3頭くらいいるレースも結構予想することにしてるんだ。そうすると本命が連対する確率は前者より落ちるけど、3連単が当たる確率は高くなる。886倍が当たったレースとか、大阪城Sなんかもそうだね。大阪城Sは買いたい馬が3頭いたから、どれを本命にするか難しいんで予想をパスしようかとも思ったけど、他に予想するレースもなかったこともあって予想したんだよ(笑)。そしたら買いたい3頭がそのまま3着以内を独占して1点目で3連複万馬券を当てたレースだった。今迄も買いたい馬が3頭いてパスしたら、その3頭で決まって3連複万馬券ってのは実は多かったんだよね。結局、どっちのタイプを予想するかは難しい問題だけど。前者のパターンの方が個人的には好きだから。確固たる本命がいる場合だよね。土曜中京9Rなんかはそれに近かった。対抗も人気薄だから魅力的だったけど、とにかく有力馬は全部危ないレースだよね。

編;勝負レースで、5番人気本命で対抗が8番人気だったレースですね。結局本命が2着で相手が66点の馬で馬連97倍でした。8、9点目くらいまで流しておけば当たってた感じでしたね。

今;あんなふうになりやすいんだよね。他の馬がみんな危ない場合は相手は走れる要素が少ないわけだから展開で決まる。ハイペース差し競馬と思って予想したら前残りになって、本命以外は先行馬が独占したんだけど、人気薄の本命が走っても、ああいう展開がらみの取りこぼしは起きやすい。前者のパターンのレースを予想する場合はどうしてもね。

編;では重賞の回顧ですが、阪神大賞典はジャスティンパレスでした。戦績的にはボルドグフーシュを逆転出来そうに感じなかったですが。

今;神戸新聞杯でもジャスティン本命だったでしょう?

編;そうでした。5番人気で単勝11倍も付いたんですよね。

今;あのレースのイメージだよね。内枠引いて、好位の内を回って勝つ。ボルドは不器用でスタートも悪いから、あのとき同様に外に出す形になるはず。阪神は土曜の段階で既に雨が上がったからほぼ良馬場に近くなって、内伸び馬場になる可能性も高い。それなら神戸新聞杯同様、容易に逆転出来る筈だ。鮮度時には馬群を割れるディープインパクト産駒だからね。ただ不安点が3つあった。まず出遅れやすい点。そういう馬に出遅れやすいルメールへ乗替ではちょっと心許ない。出遅れたら、最初に話したレースイメージが全部崩壊するから。2つ目は内から乾かないで内が悪い馬場の場合。ただルメールは基本外に出すのが好きだから、そういう馬場ならさすがに外に出す筈だし、外差しになった場合は出遅れてもむしろ馬場でカバー出来る可能性も浮上してくる。ただこのパターンだと2,3着止まりの可能性も高いけど。3つ目はボルドは重賞勝ってないから初戦から勝ちにくるだろうけど、ジャスティンはもう勝ってるから叩き台に過ぎないで全く仕上がってない可能性。これが一番怖かったんで馬体重の発表見たときは焦ったけど、パドックは特に太くなかった。筋肉が付いてきたということだったのかな。

編;それではもう一つ、なんとも言えない結末だった勝負レースのフラワーCですね。レースのポイントで取り上げた4頭中3頭で決まって3連複万馬券のレースです。本命の3番人気パルクリチャード3着で、対抗の8番人気ヒップホップソウル2着、1着が67点エミューですね。携帯予想サイトの掲示順では2点目での3連複万馬券、コンビニプリントの印的にも△◎〇なのでやはり2点目の万馬券ということでした。ところが、67点で何故かエミューが一番直前に人気が高くなって、集計上は4番目ではなく7番目の評価馬ということで、幻の万馬券2点目的中になってしまいました。直前まで67点の馬は同じような人気でしたし、予想掲示順でも、予想印的にも、みんな少なくとも3,4点目以内ではこの3連複万馬券を買って当てたでしょうから、まぁ良かったですかね。記録上、2点目にならなかっただけで、僕もかなり稼げましたし(笑)。

今;まぁちょっとしたズッコケイベントとしては盛り上がって良かったんじゃないのかな。みんな万馬券はしっかり当ててるだろうしね。

編;締切直前まで67点のどの単勝が人気になるかを見ながら買い目をその都度変える人も、さすがにいないでしょうしね~。

今;ただそんなことより、ちょっとこのレースは悔しかったよ。

編;というと?

今;当日は雨で差し馬場になったんだよね。普通の馬場なら、本命が勝ってたはず。

編;予想でも、「差し馬場になるかもしれないので、パルクは少し控えた方が良い」みたいな解説がありましたね。

今;雨の中山は結構追い込みバイアスが発生しやすいからね。ただこればっかりはやってみないと分からない。降り方によっては極端な前残り馬場にもなるし。で、日曜も簡単に乾くような道悪ではなかったので、差し馬場が続行すると思ったら、今度は前残りになっちゃった。これが極端な雨のバイアスの難しさだよね。内から乾く馬場という狙いで阪神と中京は予想して共に2点目以内で馬単を当てたわけだけど、中山だけ雨量から内から乾かないと考えて予想したら内から乾いちゃった。同じ芝のスピカSがあったでしょう?

編;人気薄の本命が4着だったレースですよね。あれは悔しかったです。

今;あのレース、単勝1.4倍の断然人気がひょっとしたら飛ぶかもと思ったのもあって予想したんだよね。ただ土曜が外差し馬場だったんで結局対抗にはしたけど。

編;前残りで、飛んじゃいましたね。

今;1000m通過が59秒で、差し馬に有利な筈のラップでも飛んだでしょう?あの馬、土曜の馬場のままなら恐らく勝ってるよ。フラワーCのハービンジャーとほぼ同じだから。

編;なるほど、エミューもハービンジャーの差し馬でした。

今;土曜は雨の差し馬場でペースが緩くても差しの決まる、LCないしCL質で、S質の支援、活性化がなくても差せる馬場だったんだ。それが内から乾くけど重いパワー馬場に日曜は変わったんで、ああいうハービンジャーだと追走で一杯になる。SLないしLS質の馬場で、前走で前に行くとかしてS質を活性化させたパワータイプでないと勝ち負けは無理になったよ。それがスプリングSだよね。土曜とは180度馬場が変わったわけだ。仮に日曜の馬場ならフラワーC勝ちのエミューは6着くらいだったよ。これが雨で不安定になった芝のバイアスの恐さだよね。ダートはそこまでバイアスが極端には前日と変わらないから、そういう意味では楽だけど。

編;今月の競馬王で書いていた内容ですよね。では高松宮記念のデータ分析です。ドラマチックな展開といえば、高松宮記念もそうですよね。なにせ3年前には15番人気の今井さんの本命が1着失格の衝撃結末でしたから。

今;今年はきっちり確定着順でも1着になってほしいよね~。

編;ええ。ではまず昨年ですが、オーシャンS2着後の8番人気ナムラフレグが勝ちました。

今;オーシャンS連対馬は、33頭中6頭が3着以内だよ。前走の脚質は3角1~13番手と様々。ただ逃げていた馬2頭と12番手以降が2頭いて、逃げていた馬は5頭中2頭が来ていて、12番手以降は3頭中2頭が来ている。今回の脚質も3角1~15番手と様々だけど、2番手以内になった馬なら7頭中2頭が来ていて、13番手以降なら4頭中2頭が来ている。つまり極端な脚質だった馬が有利ということでもなく、今回極端な脚質をとって嵌まった馬が来ているパターンが多い。ストレスがあるから、馬群に入らず極端な脚質で流れに嵌まり切った馬が激走しているパターンだね。残りの好位から来た2頭は、前走2番人気以内だった。つまり人気になって正攻法でもきっちり連対したタイプだね。前走2番人気以内で、3角3~9番手で連対した馬だと、7頭中3頭が4着以内に好走しているよ。2走前は、芝1200m、1400m、ダート1400mと様々。ただ2走前が1400mだと6頭中3頭が来ていて、1200mだと26頭中3頭だからM的には当たり前の話だけど1200mのカテゴリーストレスは薄い方が有利。2走前が1200mの重賞で来た2頭は、3,4走前はOP特別だった。いずれにしても1200mのトップクラスカテゴリーストレスは薄い方が有利になる。あと道悪の年は11頭中3頭が来ていて率が上がっている。特殊馬場の方がストレスの影響は受けにくいからね。あと前走12番手以降で追い込んでいて今回来た2頭は道悪の年。前走追い込みだと活性化が弱いから、それを補う重い馬場があった方がベターだ。

編;2着ロータスランドは京都牝馬S連対馬でしたが、京都牝馬Sの連対馬はいません。3着はオーシャンS6着後のキルロードでした。

今;オーシャンS6着以下は、重賞になってからは55頭中3頭が3着以内だよ。来た3頭の前走は、3角1,3,4番手で勝ちに動いて凡走したタイプ。前走3角5番手以内だと、19頭中4頭が4着以内に好走しているよ。来た3頭は、今回も3番手以内。前走5番手以内で今回4番手以内の馬だと、10頭中4頭が4着以内に好走している。相手強化でも前に行けるだけの機動力がある馬は怖いよね。ただ前走10番手で今回18番手の馬が11番人気であわやの4着に好走している。その年は道悪で活性化が必要なかったんだけど、何れにせよ極端な脚質の馬も巻返しステップだけに一応の注意は必要だよね。2走前は、1200重賞で3着以内と1400mのOP特別9着。2走前好走のストレスで前走負けたMの基本タイプと、別路線凡走で全くカテゴリー疲労のない馬になる。5走前は、函館スプリントS勝ちと準OP1,4着。5走前が準OPだった馬は6頭中2頭が3着以内だから鮮度の高い馬はやはり注意。あとは逆にかなりの1200m実績があって、前走凡走でストレスがないタイプという結末だったよ。

(続く)


コラムの続きをご覧いただくには『推奨レース&重賞 2,100P』か『重賞予想 1,200P』のチケットをご購入ください。

コラムの続きは土日いずれの日の講義の中でもご覧いただけます。

▲ページトップへ